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第七夜 春の雑想

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 毎年この時期になると妙に忙しく、おまけに春霞やら黄砂やらで条件が悪い日も多くて夜の撮影にはなかなか行けずじまい。といって駄文練るのに費やす暇もなく、気がつけば1か月空いてしまった。実は3月に数回撮影を試みたのだが、どっちにしろテストなので人様にお見せできるような成果があるでなし、冬に空気の状態がよくなったらもういちどチャレンジする。そもそも、この撮影をやってみたくて星景写真をはじめたようなものなので、うまく撮れるまではこのページも続くだろう。初夏にはまた別に撮りたいテーマがあるので、季節ごとに違うネタを追うのだ。

 ところで、忙しいとはいってもまぁワシにとってはということで、気晴らしに散歩写真を楽しんだりはしている。実はこの数年仕事が減ったのに慣れきってしまい、以前のようにぐわーっと集中して単行本の原稿書くといったことができなくなっている。
 なのになぜか毎年3月〜4月にかけて、場合によっては5月にかかることもあるのだが、この時期はワシにとってはやや大きめの仕事がいただける。ここで仕事しとかないと日干しなのでとりあえず受けてしまうのである。
 そんなわけでこのコーナーもいろいろ書きたいことはあるのだが、検証ができていないこともあったりしするのでとりあえず後回し。といってまったく更新がないのもナンなので、またカメラの話でも書いてお茶を濁しておこう。

 昨年(2000年)にニコンF3が生産中止となり、それをきっかけに一台手に入れたいきさつについてはすでに書いたとおり。ところがここにきてF3の同期生ともいえるペンタックスLXまでも生産中止が発表されたようだ。メーカー直々の発表ではないが、サービスステーションでは告知されているという。
 ついでにもうひとつのロングランZ-1Pもなくなるという話もある。こっちのほうはペンタックスのホームページの雰囲気からどうもそうではないかと睨んでいた。製品紹介ページの機種別インデックスのところで現行機には「レンズ」とか「カタログ」とかのボタンがあるのだが、いつのまにかZ-1Pだけなくなっていたので「これは近いな」という感じがしていた。  

 LXのほうはそんなことはなかったので、噂が出たときはちょっと驚いた。ワシも去年F3とLXをちょこっとだけ天秤にかけたくちだから、なくなると淋しいものがある。
 で、こういう流れでいうとLXが欲しくなったのかというとさにあらず。実はZ-1Pのほうに興味が湧いてきたのである。より正確に言うとカメラそのものではなくハイパーオペレーションという操作方法に妙にひかれるのだ。
 Zシリーズはワシにとってはまったく印象薄いのだが、たぶん世間での評価も同じようなものだろう。シリーズが不発に終ったことでペンタックスの屋台骨を揺るがし、その結果MZシリーズへの方向転換と、高級機不在でエントリー〜ミドルクラスばかりやたらと並ぶといういびつなラインナップを生むことになったのではなかろうか。

 MZのほうは、中でも3はワシのような人間にはとても分かりやすい存在でとても好感が持てる。それに対してZ-1Pのなんと不格好なことよ・・・というのがこれまでの印象。いや印象というほどの印象ももってなかったというのが正直なところだ(ユーザーの方ごめんなさいね)。なのになぜいまそのカメラが気になるのか?

 実はこれも原因はF3である。そもそもワシにとってF3も気になるカメラではなかったというのは、これまた以前に書いたとおり。あの操作系はいまだにいやだ。星の撮影なら絞り決めたらあとはタイムモードでストップウォッチ片手に露光だからまったく気にならないのだが、最近のように昼間ばっかり使っているとこれがもう、実にいらだたしい。
 露出補正ダイアルが使い物にならんからAEで使うのはめんどくさいし、かといってメータードマニュアル(内蔵露出計を見ながらのマニュアル撮影)にするとアンダー/オーバーの振れぐあいが読めないデジタル表示のせいで露出の確認に時間がかかる。結果、1カットの撮影にやたらと時間を喰うのだ。
 おまけに困るのが内蔵露出計だ。この露出計が実によく当たる。ポジをライトボックスで見ているぶんにはどんなカットでもほぼ出た目でOK。青空バックに桜を撮るような時だけはさすがにちょっとダメかなという程度で、おまえ実はマルチパターン測光なんじゃないの?ってなもんである。
 ポジからのプリントというのをやったことがなかったので、試しに2枚六つ切りに伸ばしてみた。さすがにこれだとちょっと見た目オーバーのほうがよろしいようで、まぁ1段オーバーで撮っとけばいいかもという印象だ。

 ここで当然「よく当たる露出計でなにが困るの?」と思われるだろう。確かにその通りである。なにしろあのやりづらい露出補正ダイヤルのお世話になる必要がぐんと減るのだから。

 駄菓子菓子、よぉく考えるとやっぱり困る、というか悩む。あるいは困惑する。露出計というのは18%グレイを前提に測光するのではないのか? となると被写体の反射率はどー処理しているのだ。「黄色いものは1段半オーバーが基本」とか、露出の解説書に書いてあるアレはF3にはあてはまらないのか? そんなことしてたら全カットオーバーになりそうだぞ。というわけで、まるでF5の3D RGBマルチパターン測光でもあるかのようなその露出計には頭をひねるばかりだ。 あるいはワシが撮るものが結局同じようなものばかりで差に気がついていないだけなのか?

 さて、こうなるといけない虫が疼きだして来る。どこかにもっと使いやすくて分かりやすいカメラはなぁいかなっ、てなもんだ。で、考えた条件は次のとおり。

1)スポット測光が使える

2)露出補正その他の操作性が良い

3)明るいレンズ使いたいから1/4000秒より速いシャッター速度が欲しい

4)たまにはお気楽に撮りたいからAFもほしいなぁ

 1)と2)は要するに露出がきちっと読めて、なおかつスピーディに決定〜撮影ができる機材が欲しいということだが、うーむこれではまんま「F100を買え」と言っているようなものだな。最初からF100にしとけばよかったのか。長時間露光にはバッテリーの問題があるが、充電池使うということで割り切ったほうがいいかも。
 しかし、今さらF100買うのもしんどいものがある。お値段もそうだが、お気楽に撮りたいときはあれでも重いしデカイ。かといってF80では操作性が若干だが見劣りがするし、なによりMFレンズが事実上使えないのがイタい。これでさらに新しいレンズ買うのでは、バカまる出し。「私は先のことが読めません」と認めたようなもんだ。

 などと考えているうちにいい手を思いついた。そうだニコンを買おうと考えるから今さらと感じるのだ。だったらほかのメーカーのカメラを買えばいいではないか。AFはニコン以外のメーカーで揃えれば、またひと味違ったレンズの描写を楽しめるに違いない!

 ここまでくるともうお病気まであと一息だろうが、思いついてしまったものはしかたがない。さぁてどのメーカーがいいかなぁ・・・、という思索と探求の結果たどりついたのがホレ、あのZ-1Pというわけ。  

 あれ? お茶を濁すつもりがいつの間にか長くなってきたので、続きは近々改めて。

2001/5/1