| #今回も星ネタから離れてしまうが、興奮が醒めないうちにということでこのネタをどうぞ
9月になって新しいフラットベッドスキャナとプリンタを買った。もともとウチで使っていたのはHPのScanJet
4cとDeskJet1120cという組み合わせ。HPといえば今ではスキャナ市場ではほとんど姿を見ることはないが、ScanJet4cはWin3.1〜95時代にプロのグラフィックデザイナーなどをターゲットにしていた高級品で定価も14万近くしたと思う。
当時のモデルとしてはスキャンのスピードは速いし、画質も良好。設置面積がでかいおかげで原稿を置くとき安定するといういかにも上級ユーザー向けのモデルだが、さすがにいまとなっては古臭く、ドライバがアップデートされる気配もない。
Win2000にはMS製のScanJet用ドライバが入っているのだが、これが原稿タイプの指定(モノクロ文書とか写真とか)以外ほとんどなにもできない使えねーヤツなので、XPを目前にどうしようかと迷っていたのだ。
さらにいえばフィルムスキャナのミノルタDimage Scan Dualもだいぶ古くなってドライバの更新もないようだしということで、フラットベッドとフィルムスキャンの両方を兼ねられそうなところでエプソンのGT-9700Fに眼をつけた。
DeskJetのほうはScanJetよりはもうちょっと新しいモデルで、顔料インクによる黒の締りのよさと高速印刷が魅力(さすがに最近の機種には負けるようになってきたが)。資料をバカバカ印刷することもある当方としては仕事に欠かせない戦力だ。
ところが、いつの間にか厚紙の給紙がうまくいかなくなっていて今年の年賀状印刷には苦労した。そこでフォトクォリティプリントと厚手の印刷の用途に絞ったA4プリンタを追加することに決定。
年末商戦を前にプリンタの新機種が出るのはわかっていたが、現時点でも画質はまず充分と判断して値段が下がっているキヤノンのBJ870にした。エプソンは昔使っていたMJ-700ががちゃがちゃとやたらうるさかったのと、その後知り合いがプリントヘッドのトラブルで悩んでいたのを知っていたのでパス。カラーのインクタンクが一体型だったり残量が見えないというのもちょとイヤだったし。
ついでにヤマハのISDNルータも入れてようやくMN-128(初代!)にもおさらばし、だいぶ近代的な環境になった。と、思ったらWin2000マシンのほうがBJを認識してくれないので、結局98SEで使う羽目になったのだが。
ま、それはさておいて最新のスキャナ&プリンタはどんなもんかいということでテスト開始。おおっ原稿種類の判定からプレビュー〜本スキャンまで全自動なのね、などと感心しつつも自動に頼る気はさらさらないのでさっさと手動に切り替え。
マニュアル設定での取り込みは、項目は多いもののいちばん肝心の解像度設定がずいぶん分かりやすい。出力目的(Web用やフォトプリント用など)と出力サイズ(ピクセルやcm)を指定するだけなので細かい計算は不要。Dimageに比べるとさすがにラクチンだ。
カバーが透過原稿ユニットを兼ねているので、フィルムを撮り込むには光源を覆っているカバーを外して、スリーブ用ホルダーをセットしてさっそくスキャン。ちなみにこのGT-9700F、35mmフィルム用スリーブ2本全12カットをいちどにスキャンできるというのが売りだが、これは全自動モードのときのみで、手動ではできません。手動設定のときはスリーブ1本のみです。
ついでにこれまで気づいた欠点をあげとこう。
まず、スキャンを中止するとTWAINドライバ自体がキャンセルされてしまう。つまりスキャンするコマを間違えたので中止しちゃおうなどという場合、ドライバの呼び出しからまたやりなおしになってしまう。もういちどプレビューに付き合うのが苦痛。
それから複数のコマを読み取るようにしておくと、なぜか画像サイズの設定ができない。つまり「600×400ピクセルで3コマ連続スキャンしよう」と思っても、指定した(つもりの)サイズじゃなくてデフォルトサイズで撮り込まれてしまう。しかたなく「600×400で1コマスキャン」を3回繰り返すことになるので快適度マイナス10。どうにかせれ〜!
しかしながら取り込み結果はなかなか良好。専用のフィルムスキャナに比べフラットベッドタイプの弱点といわれるフォーカスの精度がなかなか良い(実際、雑誌で見るかぎりキヤノンのD2400UFはこれがメロメロだ。せっかくのゴミ取り機能も宝の持ち腐れ?)。それに対して階調の再現には限界も感じるが16ビットスキャンモード(全48ビット)があるのでなんとかなるかも。Dimage
Scan Dualは10ビットだったので、それに比べれば改善されてるでしょう。
彩度が落ちる感は否めないが、露出の合ったカットを選んでやればあとは簡単なレタッチで充分カバーできそうだ。
スキャナについておおよそわかったところで続いてプリントに挑戦というわけで、まず紙を買いに行く。最初はキヤノン純正のプロフォトペーパーにするつもりだったが、店に行くと最近@niftyの某フォーラムで話題になっていた富士フイルムの新製品「画彩」が大きくディスプレイされている。純正が2Lサイズで約700円/10枚のところを、約600円/20枚とはずいぶん安い。最初はテストでたくさん刷るだろうから、とりあえずこちらに決定。ちなみにこの商品の名前「がさい」だと思っていたが実際は「かっさい」というのだった。
これまでいわゆるフォトクォリティでの印刷はやったことがないので直接比較はできないのだが、この画彩なかなかよさそうだ。ベースが印画紙と同じのせいか酢酸っぽい臭いがするところがちょと嬉しい(笑)
粒状感はほとんどなく、きめが細かい。ただしそのせいなのかどうか、なんというかやや立体感に乏しいフラットな描写のように思える。スキャン画像に比べると彩度が落ちるのとハイライトの明るさが失われる傾向にあるようなので、そこを補うようなレタッチを施してやればよさそうだ。
ところでウチの近所には写真屋をやっている同級生がいる。彼はエプソンのMC-2000だかなにかを持っているので(というかMac買うというのでたぶんコレがいいぞとワシが奨めたのだが)ちょいと意見を訊きにでかけた。
あいにく婚礼業者かなにかが来ていて打ち合わせの真っ最中だったので話はできなかったのだが、その場で「コレ使ってみて」とA6サイズの用紙を数枚わけてもらった。
パッケージを見ると「ピクトリコ」とある。おおー、これが噂のアレかあ!
ここら田舎じゃ、パソコンショップのサプライコーナーにもカメラ量販店にも置いてない幻の商品。実際この友人のところにも、試しに仕入れた業者が話のネタにということで持ってきたらしい。
このピクトリコもちょっと前に@niftyで評判になっていて、聞くところによるとなかなかの逸品らしい。んが、第一印象は実はいまひとつだった。だってベースが黄色いんだもん。ピュアホワイトといってよさそうな画彩に比べるとうっすらとイエローがかぶっている感じで、年代モンの印画紙見ているみたいだ。さすがに大手富士の新製品にはかなわないか・・・? さっそく比較ぢゃ。
条件を同じにするため、もらったピクトリコのサイズに合せてスキャンをやり直し、ポジの印象にできるだけ近づけるようにレタッチしたものを双方の紙でプリントする。
最初の印象は「ピクトリコ、粒子粗いぢゃん」だった。画彩のほうが明らかにきめが細かいのだ。もちろん白いところも画彩のほうがより白い。
ところが10分もたたないうちに印象が逆転。明らかにピクトリコのほうが鮮やかなのである。ハイライトにきらめきがあり、ダークトーンに締りがあり、花びらが浮き上がるような立体感がある。
画彩のほうは「インクが紙に定着していくうちに色あせちゃった」のに対しピクトリコのほうは印刷直後の鮮やかさをいつまでも保ってるという感じだ(あくまで雰囲気でよ。実際のところはどうかわからんので念の為)。
それに、画彩に比べポジのイメージに近いプリントが簡単に得られるのでレタッチに掛ける労力がぐんと減りそうな感じである。
部分部分にこだわって見ると画彩が勝っているのに、画全体としてはピクトリコの圧勝である。ルーペで覗いたりしないで壁にかけたプリントをちょいと見せればふつうの人の8割はプリンタ出力と思わないのでは、という仕上がり。わかってたとしても10人中10人がピクトリコのほうを「きれい」というだろう。
これってひょっとして「日本製レンズのほうが数値データ的には勝ってるのに、ツァイスのほうが味がある」とかっていわれるアレと似た状況?(ちなみにピクトリコは旭硝子系の会社で、ドイツ企業というわけではない)
とりあえずキヤノン純正やコニカ(評判がよくて前にもいちど使ったことがあるが、当時はDeskJetだったのでフォトクォリティの出力ではなかった)なんかもひととおり使ってみる必要はあるだろうが、当面、仕上げ用はピクトリコで決まりという気分は否めない。価格は他の紙よりやや高いようだが、プリントを見ればたぶん納得するのではないかと思う。
幸いメーカーのWebサイトで買えるし、試供品の申し込みができるようだから出力で悩んでいる方はお試しあれ。
2001.10.5
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