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確かな工作精度がもたらす精緻な操作感が魅力のケンコーFP-100 PRO。縦位置用の切り欠き部分は自由に回転する。
サイズの異なる姉妹品があるほか他社からも同等品が出ている。

クイックシューはベルボン製のQRA-635Lをチョイス。
ふたつの水準器に加え、縦位置でカメラが回転しないようにするツメや、そのツメを使って固定するときカメラのねじ穴位置の違いを吸収できるように前後に移動可能としたネジなど工夫がいっぱい。
肝心の着脱時の操作感がよいうえ、シューが薄くて軽いので、最近F3につけっぱなし。

外された#329ヘッドにFP-100PROと家にあったカメラプレートを組み合わせて、双眼鏡用簡易赤道儀の完成。
これで実際に日周運動を追いかけることはまずないだろうが、手持ちしなくていいし同じ目標を数人でかわるがわる見るときや、天頂方向を見たいときは楽。
  
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それはアッシャー博士らの予測どおり現れた。あいにく昼はクルマのミーティングとなってしまって遠出はかなわなかったが、さいわいうちの近所でも好天に恵まれ、まれに見るスペクタクルを堪能。
まったくカメラをいじっている時間がもったいないほどの降り方で、仕事その他で見ることができなかった方はほんとうにお気の毒というしかない。
撮影場所としてはあまりよくなかったせいで写真のできはいまいちだったが、それなりに見られるものをスキャンしてフォトギャラリーに掲載しておいたので、当日見られなかった方はもちろん、あの興奮をもういちどという方もぜひどうぞ。
さて、今回の撮影には以下のような機材を用意した。
ニコンF2+Auto Nikkor 35mm F2
ニコンF3+Ai Nikkor 50mm F1.2S
絞りはどちらも2.8に設定、露光時間は5分、フィルムはRHPIII(PROVIA 400F)を1段増感で使用した。
露光時間の計測には、これまでストップウォッチやタイマー機能付きの腕時計を使ってきたが、特にストップウォッチは使いにくいので今回はキッチンタイマーを用意した。腕時計のアラームより音がでかいし、赤い光の点滅でも知らせてくれるので便利がいい。
三脚は、一本は親父のもっているスリックマスターデラックスを借用。型は古いが使い勝手はなかなか。もう一本は前回のネタにしたマンフロットに、新しく買った自由雲台とクイックシューの組み合わせを投入した。
というわけで、今回はネタ振りどおりに購入した雲台とクイックシューを紹介しよう。
購入したのはケンコーのFP-100 PROという自由雲台とベルボンのQRA-635Lというクイックシュー(クイックリリースアダプター)。
この組み合わせ、実は数ヶ月前に某カメラ雑誌で採り上げられていたのだが、その時は見落としていてたまたま別の記事を探しているとき発見した。どちらも新製品で手元にある製品カタログには載っていなかったため存在すらまったく知らなかった。
記事のほうはもうベタ誉めといっていいくらいの持ち上げ方なのでとりあえずモノがあったら見てみよう、ということでカメラ屋に向かう。
雲台コーナーに行くと、ちょうどお目当てのFP-100 PROが展示してあるのでさっそく触る。なるほどこれはよい。まったく記事のとおり、動きが実になめらかで軽くレバーをひねるだけでキュッと確実に締まる。このPROシリーズは大中小と3サイズそろっているが、店頭には中サイズのFP-100しかなかったし、これで中判カメラにも対応ということなのでさっそく購入決定。
続いて棚を見渡すとなんとクイックシューのほうもお目当ての品がある。こちらはパッケージに入っていて触れないが、雲台のほうが記事どおりのできだったからとこれも購入することにした。
店員を呼んで雲台を指差して「これくれ」というと、「入荷するたびにどんどん売れていくんですよ、そんなにいいんですか?」と聞かれたので「雑誌で絶賛されてましたからね」と答える。なるほど、人気商品なのか。
ウチに帰ってさっそく親父に見せると雲台のできにしきりに感心している。昔、日本の製品はカメラやレンズはともかく三脚その他周辺小物のできが悪くて困ったのだそうだ。自由雲台で唯一気に入った国産品というのがあって、すばらしい出来に感心していたら2〜3年後に会社は潰れてしまったという。
そして、このできの良かった雲台に比べてもFP-100 PROは負けていないようだ。ぐるぐる動かしてはフリクションが少なくなおかつしっとりと滑らかな動きにひたる。
QRA-635Lのほうも負けず劣らず良い。水準器が2箇所についているから自由雲台との組み合わせでも水平が出しやすいし、ベースとシューの装着感や使い勝手も良好だ。おまけにマグネシウム合金製で軽くて薄い。
モータードライブなしの素のF3にDCニッコールをつけるとレンズが太すぎて置いたとき安定しないのだが、このシュー部分だけつけておくとちょうどいい感じの高さになる。しかもカメラを構えたときにちょうど掌に入るくらいの大きさ&厚みなので最近はふだんからつけっぱなしにしている。
さらにこのシュー、カメラを左に倒して縦位置にしたときレンズの重みでねじが緩むほうに回転してしまうという前回触れた問題にも対応している。シューの端のほうに2つツメがついていてこれを起こした状態でカメラを固定すればツメに引っかかってカメラが回転しなくなるという仕組みだ。
実際にF3で使うと、このツメが裏ぶたにひっかかってフィルム交換ができなくなるという欠点があるが、縦位置グリップなどで裏ぶたから下が大きく伸びた最近のカメラならまったく問題ないはず。
また、カメラの位置がツメで決められてしまうため、三脚用ネジ穴との位置を調節できるようにネジ自体の位置が前後に動くようになっているあたりもぬかりがない。
この組み合わせ、流星群はもちろん紅葉の撮影などでも大活躍してくれていて、ワシにとっての標準装備になった。雑誌記事といえば話半分、眉にツバをつけて読むという人も多いかと思うが、今回に関してはその内容にまったく異議はなく、実にいい買い物だったと満足している。
ところで標準装備を外されたほうの#329ヘッドのほうはというと、双眼鏡での星空観望用として待機中だ。
小型の双眼鏡といっても手持ちで長時間星を見るのはつらいし、かといってただ三脚につけただけでは天頂方向を見るときに姿勢が苦しい。
そこで3軸に動くという特徴を活かし、家にあったカメラ用プレートやFP-100 PROも組み合わせると、左の写真のような超手軽な簡易(安易)赤道儀ができあがる。これをだいたい北極星の方向へ向け、#329のローテーション用パン棒を動かせば星の日周運動を追いかけられるという仕組みだ。
ただしそのまま回していると双眼鏡も円周運動して傾いてくるので、自由雲台やビノホルダーのほうで調節する。
カメラプレートは、もともとひとつの三脚に複数のカメラを据えるためのものだが、この簡易赤道儀では三脚の中心から双眼鏡の位置を離すのに使っている。
双眼鏡をそのまま三脚に据えると真上を向けることができない(もちろん双眼鏡自体は上を向くが、それを覗く人間が下に入れない)が、こうすればなんとか下に入りこめるのである。
笑っちゃうほどいいかげんなシロモノだが、お気楽観望にはこういうのもいいでしょう。
2001.12.7
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